腱鞘炎の主な原因は、手や指を繰り返し動かすことです。腱鞘（けんしょう）は、筋肉と骨をつなぐ「腱（けん）」を包んでいるトンネルのような部分です。手や指を頻繁に使いすぎると、この腱鞘が炎症を起こし、腱がスムーズに動かなくなってしまいます。

以下のような動作が腱鞘炎を引き起こす原因となります。

• パソコンやスマホの長時間使用

• 家事や育児での手の酷使

• 楽器の演奏やスポーツなどで手を多く使う

• 手作業が多い仕事（料理、裁縫、デスクワークなど）

また、年齢や体質によっても腱鞘炎になりやすい傾向があります。加齢によって腱や腱鞘が硬くなり、摩擦が起きやすくなるため、腱鞘炎が起こりやすくなります。

腱鞘炎がなかなか治らない、または悪化する理由はいくつかあります。

1. 手や指を使い続ける
腱鞘炎の一番の原因は手や指の使いすぎです。痛みがあっても無理をして作業を続けると、炎症が悪化し、回復が遅れてしまいます。

2. 正しい治療を受けていない
腱鞘炎は早期の対処が重要です。自己流のマッサージやストレッチだけでは、かえって症状を悪化させてしまうことがあります。また、炎症を鎮めるための休息が十分でないと、症状が長引くこともあります。

3. 慢性化している
初期の腱鞘炎は、適切な治療で比較的早く改善しますが、放置して慢性化すると、炎症が繰り返され、腱や腱鞘が硬くなり治りにくくなります。
こうした理由で、腱鞘炎が悪化してしまうことがあるため、早めの治療が大切です。

４，肩甲骨が硬くて動かない
肩甲骨に付いている棘下筋は肩甲骨と上腕をつないで肩関節を安定させる役割を担っていますが、姿勢が悪くなり猫背の状態になると巻き肩になり、広背筋と共に棘下筋が引っ張られる形になります。こうした状態が続くと肩甲骨がロックされ、腕のみの力で作業をしなくては行けません。必然的に前腕部の屈筋腱に無理な負荷がかかり、腱鞘炎を起こしてしまいます。

腱鞘炎の治療方法は、症状の程度に応じてさまざまな方法があります。以下のようなアプローチが一般的です。

1. 安静にする
まず大切なのは、痛みを感じる部分を休ませることです。無理に動かさず、安静を保つことで、炎症がひどくなるのを防ぎます。

2. 温熱療法や冷却療法
腱鞘炎の初期は冷やすことで炎症を抑え、痛みを軽減できます。慢性的な痛みが続いている場合は、温めて血流を良くすることが効果的です。

3. ストレッチやマッサージ
軽度の腱鞘炎の場合、専門家の指導のもとでストレッチやマッサージを行うことで、腱や腱鞘の柔軟性を高め、痛みを軽減できます。

4. テーピングやサポーターの使用
テーピングやサポーターを使って患部を固定することで、余計な動きを抑え、治癒を促します。特に仕事や家事で手を使わざるを得ない場合は、この方法が効果的です。

5. 超音波治療や電気治療
整骨院や整形外科では、超音波や電気刺激を使った治療が行われることがあります。これにより、炎症の軽減や血行の促進を図り、痛みの改善をサポートします。

6. 生活習慣の改善
日常生活で手や指を酷使しないようにすることも重要です。パソコン作業やスマホの使用時間を減らし、定期的に手を休める習慣をつけることで、腱鞘炎の再発を防げます。

7,いしばし整骨院での治療方法
これまで、いしばし整骨院でも多くの腱鞘炎に悩まされる患者様を診てきました。ほとんどの患者様が患部（指）を施術する前に首の神経や肩甲骨の施術を行った段階で痛みが取れています。（患部の炎症が強い場合を除く）いしばし整骨院は『根本改善』を目的とした施術を提供しております。その為、視診・触診、解剖学的理論に基づく検査を始めとする『問診』を大切にしております。

どの筋肉が作用し骨の歪みや変形を作っているか、バランスを崩しているかを適切に見極め原因となる筋肉にアプローチを掛けていきます。ハイボルト療法により、固まって使えていない筋肉に刺激を加え筋線維の活性化を図り、肩甲骨が動きやすい状態を作ります。また、インパクト療法による細かい関節の動きを作り、再度肩甲骨が固まらない様に根本的に施術を行います。

腱鞘炎が治るまでの期間は、症状の程度や治療方法、日常生活での手の使い方によって異なります。

軽度の腱鞘炎

軽い腱鞘炎であれば、数週間から1ヶ月程度で改善することが多いです。安静を保ち、適切なケアを行えば、比較的早く痛みが取れます。

中度から重度の腱鞘炎

症状が中程度以上の場合、2〜3ヶ月程度の治療期間が必要になることもあります。

特に仕事や日常生活で手を頻繁に使わなければならない場合、回復が遅れることがあるため、注意が必要です。

慢性化した腱鞘炎

慢性化した場合、完全に治るまでに半年以上かかることもあります。また、放置すると手術が必要になるケースもあるため、早めの対処が重要です。

いずれの場合も、痛みを感じたらすぐに無理をせず、専門家に相談することが大切です。適切な治療を受けることで、腱鞘炎は治癒し、再発も防げます。